エッセイ3 恵みとは Empress 女帝

女帝:聖書に収められている「ヨハネの黙示録」。

その中で「12の星の冠」を被った女性が登場しますが、その女性は「聖母マリア」ではないかと言われています。実は、ウェイト板のタロットカードにも「12の星の冠」を被った女性が描かれていますが、どのカードかお分かりでしょうか?

タロットカード第アルカナから3番である「女帝」。このカードの冠の星の数を数えてみてください。12個の星があるはずです。

暖かそうな日の光を受けて、緑が色濃く育ち、小川からとうとう流れてくる水の恵みを受けて、金に輝く麦は今こそ実りを迎えたことを表します。

この自然豊かな大地に玉座を構えてゆったり座る女帝。女性は大地や母の象徴です。ドレスに描かれた模様はこれを象徴するザクロ。彼女は妊娠中であるという説もあります。

私たちの中で「母」から生まれなかった者は誰1人として存在しません。この女帝はすべての民の「母」とされ、ここを基盤に世界が繁栄に向かいます。

ただし、大地が種を受け入れて、実りを迎えるまでにはそれ相応の時間を要します。焦りは禁物。このカードが出たなら、今は基盤を大事にすること。結果を急ぐよりも、与えられている恵みに気づき、感謝する習慣を身に付けましょう。