妙恭帖 第十二帖 「『許せない』という鎖」

妙恭帖 第十二帖

「『許せない』という鎖」

母は、私を授かる前に一度、流産を経験しています。

ようやく我が子を抱けると思ったその希望が、
突然、目の前から消えてしまいました。

どれほど悲しく、つらかったことでしょう。

そんな時、父はそのことを知ると、
従兄弟たちとスキーへ出かけてしまったそうです。

父もまだ若く、
遊びを優先してしまったのかもしれません。

けれど母は、その出来事を長い間忘れられませんでした。

「あの時、お父さんったらね。」

そう笑い話のように話していましたが、
本当は、ずっと許せずに苦しんでいたのだと思います。

でも今なら、わかります。

母を苦しめていたのは、
父という存在だけではありませんでした。

「許せない」という鎖を、母自身が握り続けていたこと。

それが、心を縛り続けていたのです。

許すとは、

相手のしたことを
「正しかった」と認めることではありません。

自分の魂を、
その出来事から自由にしてあげること。

私は、そう思っています。

今日のタロットは、節制

節制のカードは、
「調和」を教えてくれるカードです。

怒りと悲しみ。

過去と未来。

傷ついた自分と、
これから歩いていく自分。

それらを静かに受け入れ、
ひとつに調和させていく。

私はこのカードを見るたびに、

神さまが、こう語りかけてくださっているように感じます。

「憎しみに心を明け渡さず、平安を選びなさい。」

タロットは、
未来を当てる道具ではありません。

タロットは神さまが、私たちの魂を自由にするために与えてくださったバイブルです。

節制のカードは、

「あなたの心に、平安を取り戻しなさい。」

そう、静かに教えてくれます。

あなたの心の中にも、

今も手放せずにいる怒りはありませんか。

もしあるのなら、

その鎖を外す時が、
もう来ているのかもしれません。