妙恭帖 第四十三帖 「ずっと続くと思っていたのに」

「私、大阪に行くことにした。
今までありがとうね。じゃあね」

Yさんは、突然現れて、
突然去っていった風のような人でした。

妙恭帖 第四十三帖
「ずっと続くと思っていたのに」

Yさんとは、整体とアロマの専門学校で出会いました。

「福岡に住んでたんだけど、ふと思って東京に来ちゃった。

この専門学校の説明を聞いて、通うことにして、
住む場所も受付の人に一緒に探してもらったの」

そんな人でした。

彼女と出会ったのは、25年以上前。

当時、まだスピリチュアルな世界のことを
あまり知らなかった私に、
いろいろなことを教えてくれたのがYさんでした。

「前世療法って知ってる?
わたし、前世が見えたのよ」

「オーラを整えてくれるセッションに行かない?」

「今度、アメリカのヒーラーさんが来日するから行ってみない?」

彼女の話すことは、
私にとって初めてのことばかり。

性格も明るく、気さくで話しやすくて、
私はYさんが大好きでした。

それなのに~~~。

ある日突然、

「大阪に行くことにした。
元彼が、一緒に仕事しようって」

と言って、
あっという間にいなくなってしまいました。

連絡先もわからなくなり、
それきりです。

今頃、どうしているのやら。

人生は時々、
こちらの予定などお構いなしに動きます。

――今日の魂の鎖――

今回の鎖は、

「人生は、だいたい予定どおり続いていく」

という思い込み。

来週もある。

来年もある。

この人は、ずっとそばにいる。

そう思えるからこそ、
私たちは安心して生きられるのだと思います。

でも、

「今日と同じ明日が来ることは、当たり前ではない」

と、ほんの少し知っておく。

それだけで、
今日の見え方は変わるのではないでしょうか。

今日のタロットは、

「塔」

塔は、まさに突然の変化。

想像していた未来が、
一瞬で崩れることがあります。

だから塔は、
怖いカードだと思われがちです。

でも塔は、

「怖がって生きなさい」

と言っているのではないと思います。

むしろ、

「永遠に変わらないものがあると思って、
今日を雑に扱わないで」

そう教えてくれているように、
私は思うのです。

『タロットは神さまが、私たちの魂を自由にするために与えてくださったバイブルです』

塔は、
未来の不幸を怖がるためのカードではありません。

いつ何が変わるかわからないからこそ、

今、目の前にいる人を大切にする。

今、伝えられる言葉を伝える。

そして、
今、この瞬間を大切に生きる。

塔は時として、
そんなことを教えてくれるカードなのかもしれません。